CBT(カンナビトリオール)は、レアカンナビノイドの中でもほとんど知られていないカンナビノイドのひとつでしょう。近年、世界では大麻の需要が目まぐるしく伸びており、これまでスポットが当たらなかったカンナビノイドについても注目されるようになりました。まだ研究が進んでおらず謎の多いカンナビノイドではありますが、日本にルーツのある、大変興味深いカンナビノイドです。CBTの成り立ちや特徴を中心に紹介していきます。

■ CBTの成り立ち
CBT(カンナビトリオール)は1966年に初めて発見されたレア(希少)カンナビノイドで、CBC(カンナビクロメン)の誘導体です。このCBTの研究を通じて、CBCがCBG(カンナビゲロール)と同様に大麻のカンナビノイド生成において重要な役割を果たすことが明らかにされたといわれています。CBT自体の性質はいまだに解明されていない部分が多いのですが、CBTが大麻研究の歴史に与えたインパクトはとても大きなものでした。また、CBTを発見したのが日本の研究者であるということも特筆すべき点です。北海道大学の小幡、石川両氏が日本の在来種の麻から発見しました。しかし、CBTの正確な分子構造が明らかになったのは、それから10年後の1976年のことです。日本在来種のほか、ジャマイカ種などで生成する品種があるといわれており、現在までに9種類のCBTが発見されていますが、そのうちの1つCBT-C(カンナビシトラン)は、大麻以外でも発見された唯一のカンナビノイドということで大きな注目を集めています。CBT-Cは、中国伝統医学(TCM=いわゆる漢方薬)に用いられるシャクナゲの一種からも分離可能であり、カンナビノイドが他の植物にも存在することを証明しています。CBT-Cは、CBCではなくCBDA(カンナビジオール酸=CBDの前駆物質)から分岐してできると考えられています。

■ CBTの特徴
CBTは構造的にはTHC(テトラヒドロカンナビノール)に近いのですが、実際の効果はCBDと非常によく似た特徴を持つと考えられています。THCのような独特の活性物質は含んでおらず、むしろTHCの作用を防ぐ可能性があるといわれています。CBTは大麻に自然に含まれているため、本来は合成カンナビノイドではありませんが、とれる品種が限られていることや、大麻中のCBTの濃度が非常に低いことから、CBDやCBGなどの別のカンナビノイドから変換されて生成される場合もあります。

■ CBTはどのように使用すべきか
CBTは、まだ単体ではほとんど出回っておらず、使用者の声は限定的にしか見つけることができません。しいて言えば、CBDのような目的でCBTを使用するユーザーがほとんどのようです。他のカンナビノイドにも言えることですが、CBTも単体より他のカンナビノイドと合わせて使用することが推奨されています。CBDはもちろん、CBN(カンナビノール)と合わせて使用するのもおすすめです。また、CBTは、ベイプのカートリッジオイルの結晶化を防ぐのにも使用されています。

■ まとめ
CBTは、日本人が日本の在来種の麻から発見した、記念すべきレアカンナビノイドです。あまりにも希少なため、研究は今後に期待されますが、CBDと同様の目的での使用が可能だと考えられます。ぜひ他のカンナビノイドと合わせて試してみてください。

ブログ:ガイド第1章 CBDとは何か
ブログ:CBDにテルペンを加える理由
ブログ:CBNとは何か
ブログ:CBGとは何か
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